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ビジネスにおける本当の『Win-Win』の考え方

2016年9月25日

winwinの関係

ビジネスや人間関係のあらゆる場面でよく使われる言葉のひとつに「Win-Win」というものがあります。世界的なベストセラーである「7つの習慣」という書籍で使われた言葉で、「私も勝って、あなたも勝つ。私とあなた双方に得のある良好な関係」のことを示しています。特にビジネスにおいては、一見すると誰が聞いてもすばらしいこの熟語ですが、実は陰に隠された意味や使い方があることをご存知でしたか?今回は「Win-Win」という言葉の本当の意味と考え方について探っていきましょう。

Win-Winの裏側に隠された意味

Win-Winは、自分も相手も勝つ=どちらも得をする、という意味を持つ言葉。「みんな幸せでハッピー!」と、一見とても素晴らしい言葉なのですが、実はこれ、2人なら成立しますが、第三者、第四者が加わるなど関わる人間が多くなると、途端に成立しにくくなるのです。例えば、あなたが友達とご飯を食べに行った場合、あなたはラーメンが食べたい気分、友達はハンバーグが食べたい気分だったとします。「じゃあ、ラーメンもハンバーグも置いてあるファミリーレストランへ行けばWin-Winで2人とも幸せだ!」なったとします。だけど、ここにラーメン屋さん、という第三者をちょっと強引に加えてみたらどうでしょうか?ラーメン屋さんは、あなたたち2人のお客さんを逃したわけですので、Lose(負け)となります。ハンバーグ屋さんという第四者を加えてみても同じ。ハンバーグ屋さんもあなた方2人のお客さんを逃したのですからLoseです。こうしてみると、Win-Winの背景にはLoseが存在しているのがわかります。必ずしもすべての人を幸せにして、得にさせるわけではないのです。これを「Win-Lose」の法則と言います。

「Win-Win」の本当の意味

上記の観点で行くと、Win-Winは「みんな幸せ」ではありませんよね。むしろ、「自分を含む関係者だけ勝てばそれでよし」という考え方なのではないか?と疑ってしまうほどです。しかし、実はWin-Winの考え方で、もっとも大事なのは「ラーメン屋さんは幸せ?」、「ハンバーグ屋さんは幸せ?」と言うように、視野を広げて物事を見ることができるか?ということ。人は自分の都合のいいように物事を考え、自分の都合いいところしか見ないがあります。そういうふうに考え方が偏りがちなときに、Win-Winを通して物事を見るようにしましょう。すると、新たな発見があったりします。これしか方法はないのか・・・と思っていたことも、Win-Winを意識しつつ考えると、別の方法が見つかるなど、損していると思っていたことでも、別方向から見たら実は得していた!なんてことに気づくこともできます。

「Win-Win」の「Win」は同列ではなく、直列

Win-Winで物事を考える時にありがちなのが、「自分の勝利と相手の勝利とを、並列の関係と捉えている」ことです。そうすると、商品やサービスを提供するときも、「これだと、自分はどれくらい得するかな?それで、相手はどれくらい得をするかな?」というふうに考えてしまいます。ここまで読んでいる人はもうおわかりですね。これは本当の意味でのWin-Winではありません。本当のWin-Winを得たいならば、「まず先に、相手の利益を考える。その上で自分の利益を考える」こと。本当にお互いが成功を収めるためには、お互いが「相手の勝利の向こう側に、自分の勝利がある」と考えるべき。自分の勝利と相手の勝利は並列的な関係ではなく、直列的な関係。そう考えることで、相手も心から満足して喜んでくれて、そしてあなたを信頼してくれるのです。

「Total Win」を目指す

ここまで挙げてきたとおり、Win-Winを2者間という狭い範囲で考えてしまうと、小さなことに固執してしまいがち。そうなると仕事全体の質が低下していき、いずれどこかで「Win Lose」もしくは「Lose-Win」に陥ってしまいます。重要なのは限られた範囲での「Win-Win」を目指すのではなく、あらゆる相互関係において、関係する全員の「Total Win」を目指すこと。そうすることで、相手の勝利や成功を自分のものと同じくらい切実に望む気持ちや、関係者全員の利益やメリットを模索しようとする心の豊かさが育まれるのです。
とはいえ、実際に「Total Win」を実現することはそれほど簡単なものではありません。「どう考えればいいのか?」迷った人は、状況を良くするためにも以下のプロセスを実行してみましょう。

1.そのプロジェクトにかかわるすべての関係者を洗い出す
2.関係者全員、それぞれにとってのWinを想像する
3.Winを実現するために自分ができること、とるべき行動を決める
4.できないものには勇気をもって「No Deal」(取引しない)とする

【まとめ】

仕事に関係する全員の「Win-Win」を成立させることはとても難しいものがあります。しかし、「Win-Win」の考えの本当の目的、つまり、物事を別の方面から見てみる、視点をずらす目的で考えると、それまでが気づかなかったものまでが見えるようになります。実はとっても深い「Win-Win」という言葉。今後はそのあたりも意識して使ってみましょう。きっとこれよりも大きな角度で物事が見られるようになるでしょう。